消化不良

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東日本大震災が発生した3月11日から現在消化不良に悩まされている。とは言っても食べ物のそれではなく、大地震と津波、そして原発および放射能の問題を本当に起こった事実として受け入れることがどうしてもできない。腑に落ちないのだ。地震が起きた日の午後、わたしは福島の自宅を離れ新潟市にある暖炉をつくる工場に見学に来ていた。なので福島や宮城で起こった強い揺れ、「想定外」の大津波を実際に体感した訳ではない。とは言え、東京の人たちのように自分の地域外で起こったんだ、というアウェー感を持てるはずがない。福島にある住んでいた鉄筋コンクリート建てのマンションは足で潰されたジュースのアルミ缶のように倒壊し、もう以前のように住める状況ではない。私は家を失った被災者でありながら、その強い揺れを体験していない。ここに問題がある。

私達夫婦は福島での生活を切り上げ、宮城県南部にある夫が生まれ育った家に越してきた。そもそも1年程前からこの小さな町に引っ越す予定をしていたのだが、当初の予定を切り上げて移ってきたのだ。津波によって大きな被害を受けた宮城県亘理(わたり)町は車で10分もかからない所にあるが、様子を見に行く気には到底なれない。

私がすぐ隣の町まで行けるようになるのはいつになるのだろう。


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